2021 July
普通の通話からリモート会議まで、テレワーク環境では様々な音声コミュニケーションの機会がこれまでよりずっと多くなりました。マイク付きのイヤホンはそんな場面でも大活躍してくれますが、どんなタイプのイヤホンがあなたのテレワーク環境に特にフィットするかは、考え方や条件次第で変わってきます。
まずワイヤレス、特に完全ワイヤレスの身軽さは、自宅テレワークならではの適度な緩さを生かすのにはぴったりですよね。リモート会議中にせよ、BGM的に音楽を聴いているにせよ、ちょっとキッチンに飲み物を用意しに行くなんてときいちいち耳からイヤホンを外す必要がない。そんな些細な気軽さがテレワーク時間をより過ごしやすいものにしてくれます。
でも例えばあなたのお仕事が一日にいくつものミーティングをセッティングするスタイルだったりすると、ワイヤレスではバッテリー駆動時間が気になってきます。
考えられる対策は二つ。バッテリー持続時間の長さや急速充電の速さに優れる製品を選ぶか、絶対安心の有線のマイク付きイヤホンを選ぶかです。ワイヤレスをメインに、バッテリー切れに備えて安価な有線も用意しておく手もありですね。
バッテリースペックを見る際は、「通話時のバッテリー持続時間は音楽再生時のそれより短くなりがち」なことには気をつけておきましょう。音楽再生時は音楽信号をプレイヤーからイヤホンへ送る一方通行の通信なのに対し、テレワーク等の通話ではスマホやパソコンとイヤホンの間に双方向の通信が行われるためです。
「テレワークになって自宅周辺が昼間は意外と騒がしいことに気付いた」なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。昼と夜とでは交通量、近くを通る自動車や電車の数が違ったりもしますから。
そこでご存知「ノイズキャンセリング」機能。音楽リスニング時と同じように、周りの騒音を打ち消して静かな環境を作ってくれることで、相手の声を聞き取りやすくしてくれます。自分の周りの騒音がマイクに乗って相手に届いてしまうことを防ぐ「通話ノイズキャンセリング」と合わせて、テレワーク環境の改善にも効果大です。
一方で逆に、「周りの音もちゃんと聞こえてほしい」という場合もあります。例えば宅配便などのチャイムを聞き逃したくないなどの理由からです。
そちらを重視するなら、耳をしっかり塞ぐカナル型イヤホンではなく、周りの音も自然と耳に入ってくるオープン型イヤホンという選択も浮上してきます。また片耳側のイヤホンを外しての使用も可能な製品を選んでおき、場面に応じてあらかじめ片耳側を外しておくというのもありです。周りの音をマイクで取り込んで耳に届けてくれる、いわゆる外音取り込み機能が使いやすい製品を選んでおくのもよいかもですね。
なお音楽リスニングには使わないテレワーク専用アイテムとして用意するなら、「片耳ヘッドセット」という通話専用アイテムもあります。そちらならもちろん常に片耳を空けておくことができるわけです。
というように、「テレワーク」という視点からだとイヤホンの選び方にもまた別のポイントや考え方があったりします。そこをしっかり押さえて、ご自身にフィットする製品を探してみてください。
高橋敦
Takahashi Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。
趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。
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